ノーネーム・ノーライフ

【ヤケモン対戦史(第8世代)】YT・刻をこえて【初期環境編】

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はじめに

こんにちは ノーネームと申します

今年も年の瀬、気づけばソード・シールド発売から2年、冠の雪原配信から1年経過しており恐らくですがガラルでは大きな環境変化はないと思われるため対戦史と題し剣盾の役割論理の戦いを振り返ってみようという記事です。

剣盾発売・剣盾初期環境

ポケモン剣盾では所謂リストラが行われることが周知されており(されてた?)これにより使用ヤケモンの制限に加え新要素による環境の変化予想されたため7世代のヤケモンをベースにするよりは7世代以前で2軍候補だったポケモン+新規候補を対象にし初期環境における初期環境における昇降格議論が行われた。議論期間は2019年の11月~2020年の2月の期間で行われ3か月間で各候補の使用感を集め2月からの議論でヤケモンか否かの議論及び多数決で決定した。

環境が固まり切ったわけではないものの当時の環境で猛威を振るうドラパミミキッスギャラドリュウズ等のダイマアタッカー、ロトムをはじめとする電気対策、アマガヌオーGサニーゴといった耐久ポケモンに対し役割の持てる候補が高い評価を集めた。

強くなったヤケモン

f:id:no-name-no-life:20211225235140p:plain…いまいち役割対象に恵まれなかった前世代に比べ、ヒートロトムバンギラスミミッキュトゲキッス等有利に戦うことができるポケモンの使用率が上がったため需要が上昇 ダイマックスによるHP上昇+一致ダイマックス技が両方低めの特殊耐久を補う効果を持つためダイマックスからの役割遂行から2タテ3タテすることも少なくはなかった。またダイマ込みの耐久の高さからヤンギラス同様ギャラドスを後出しから狩るという離れ業も可能だった。

f:id:no-name-no-life:20210622205730p:plain…カプがいなくなったため相対的に評価を集め、等倍ごり押しのできる対ドラパルト・サザンドラ要因として支持された。 特にトゲキッスダイマックス技の威力により神器を持たせなくても、火力の押し付けができるようになり前世代までの「ライバルが多く、尚且つ神器を要する」という論評を覆しての昇格となった。 

f:id:no-name-no-life:20210807230912p:plainミミッキュこそ健在であるものの7世代で目の上のたんこぶだったカプが消失したことに加えロトムやガラルサニーゴがいることから安定感が上昇 ヤゲキッス同様広い一致技の範囲でサイクルを荒らしつくし初期環境の強力な特殊ヤケモンの一角を担った。 残ったフェアリーも悉く鋼の弱点が残っているため、強烈にフェアリーを呼び 尚且つラスターカノンを使えるヤザンドラにありがたい環境でもあった。

f:id:no-name-no-life:20210622214652p:plain「最強のヤケモン」の名前をほしいままにした(諸説あり)メガシンカは失ってしまったものの素の数値+耐性による広範囲特殊受けとしての立場は健在であり、飛行・ゴースト・電気受けとして前作から引き続き大活躍 ヤャラヤットヤンギの中では唯一前作と謙遜の無い戦いぶりをしていた。

f:id:no-name-no-life:20210807231402p:plain…メガトンキックが久々に復活 これにより反動を気にしない遂行が可能になり、豊富なサブと相まってロトムトゲキッスや地味に受けにくいリザードンラプラス・ゲンガー等に対する汎用性の高い特殊受けとしての評価が高まった。 またBに振ることでノーマル・厚い脂肪による耐性を活かしたガラルヒヒダルマ受けとしても注目された。 「役割論理の禁忌」とされてきたヤビゴンだが、その汚名(?)を返上することとなった。

f:id:no-name-no-life:20210622204914p:plain…貴重なトゲキッス受けとしての他リザードン・アーマーガア等主に飛行・草タイプへの役割を担った。 ヤキタンザンとは耐久で劣る反面火力が優れるため一長一短である。 特に初期環境におけるヤーティはヤンギ若しくはヤサイドンの搭載率が非常に高くヒートヤトムと併用することでヤーティのキッス耐性を挙げつつ弱点の草タイプをフォローすることができた。

新規ヤケモン

f:id:no-name-no-life:20210906215129p:plain…通称山賀 非常に優秀な耐性でミミッキュドリュウズに役割の持てるヤケモンである。とにかく初期の初期はドリュウズまみれだったためこのヤケモン(若しくはヤャラドス)がいるか否かで対処の安定感が大きく変わるためお世話になった方も多いだろう。夢特性ミラーアーマーで威嚇による誤魔化しを受けないアタッカーである。

役割対象に対する優秀な遂行能力を持つ。 一方でメインウエポンのブレイブバードは耐久を落としてしまいアイアンヘッドは低威力…と攻撃面に悩まされやすいヤケモンではあるが初期のヤーティ構築の屋台骨を担った大功労ヤケモンだと個人的には思う。

f:id:no-name-no-life:20201002223104p:plain…耐久は割とギリギリだが優秀な耐性・極めて優秀な火力を持つキメラヤケモンである。張り切りすぎるのが結構稀に傷だがダイマックスしても補正が乗るためどっこいどっこいといったところ ギャラドスや低速耐久ポケモンから半減に引いたら信じられないような火力を受けてびっくりした方もいるのではないだろうか?ちなみにワイルドボルトは電撃嘴よりも威力は高いが 役割論理の想定する「交換戦では電撃嘴のほうが勝り」「ヤッチラゴンの耐久では反動が痛いこと」、そし「てワイルドボルトの活きる場面は打ち合い且つ後攻の時に限られる」 というロジックから基本的には電撃嘴が用いられる。

/f:id:no-name-no-life:20210430110923p:plain…特性と耐性で水・電気を無効にしそれぞれハイドロポンプ/アクアブレイクパワーウィップを習得したことからH・Wロトム、ウオノラゴン・ドヒドイデ対策として用いられた。のちの議論で落第はしてしまうものの(ネタバレ)別ルールにより注目が集まることになる。

f:id:no-name-no-life:20210430111312p:plain…議論では3大問題児の一角とされたがまさかのドリュウズ昇格。耐久はBDどちらに振ってもギリギリであるものの火力に加えやはりミミッキュはじめフェアリーに対する有利に加えパッチラゴン・ジュラルドンという地味に対処の難しい連中に対する性能が評価された。割とギリギリの昇格ではあったものの、後程レート2000を達成するヤーティが誕生したり、冠雪原の議論を生き残ったりと使用者には評価される印象である。

ORAS時代からネタ要因されていたヤズレイドだったがまさかまさかまさかの昇格。メガフシギバナ削除も大きいが、何気に高い火力も評価された。そして議論中盤以降で評価を上げたことは特記すべきことである。議論中盤で実施された「議論から除外するべき候補」のヤンケートでは除外こそされなかったものの、下から2番目に評価が芳しくなかった。これを覆したのはレンタルヤーティの投稿と丁寧な解説であると思う。初期環境では評価は得たものの割と微妙なヤケモンというある回だったが後程評価を上げる環境がやってくることになる。

弱体化したヤケモン(及び落第生)

f:id:no-name-no-life:20210622204735p:plain…前作が圧倒的な性能を持っていただけ…といえばそうなのだが格闘不遇に加え威嚇無効特性追加によるマンムー等への有利の消失、ダイマックスによるゴツメ不発・耐久増加により紙耐久ポケモンでも不一致弱点を突いただけでは倒せなくなったのが大きい。こちらは物理のダイジェットを使えないためダイマによる等倍押しというのも難しいのも気になる部分である。とはいってもパワーウィップ追加による水ポケモンの役割範囲増加・ウォッシュロトムへの役割破壊能力は増加し威嚇によるサポート(ウオノラゴンやガラルヒヒダルマの対処)そして何よりもドリュに役割の持てる数少ないヤケモンであるため落第するほどではない。

 

f:id:no-name-no-life:20210622205157p:plain…氷等倍の草という特色、鉢巻ジャイロの火力は相変わらずすさまじいが、主戦場の一つである対フェアリーがカプからキッス・ニンフィアにシフトしたことにより炎技を受ける機会が激増、結果としてフェアリー対策としては使いにくくなり水タイプに役割を持つヤケモンとしての性質が強くなった。これだけだとどっこいどっこいに思えるが実践上ではジャイロを撃てる場面が非常に限られるため結果として火力が大きく削られることとなった。また鉢巻を持つのに加えジャイロボール素体のダイスチルの威力が130に下がることから前作に比べ、ヤットレイの火力を実感する場面が激減してしまった。とはいえヤャラドス同様一定の役割範囲が存在し他の草ヤケと比べ高耐久でありウオノラ対策にもなるため(加えて貴重なはたきよういん)落第までは至らなかった。

f:id:no-name-no-life:20211225235242p:plain(落第)…XYでの登場から長らくヤーティを支えてきたが、特色である対草タイプの需要減、対電気(ロトム)要因の増加、単タイプによるヤャラ同様攻撃面の懸念から落第することとなった 特に対電気は竜では火力・一致技の範囲で勝るヤザン、ボルチェンをカットできる水地面組、数値で受けるヤンギ・ヤビと飽和状態であり装飾が必要になる場面もバタフリーの眠り粉程度でその程度で上記のヤケモンを差し置いて使用するまでの評価を得ることはできなかった。

f:id:no-name-no-life:20210622214215p:plain…前作における魅力的な役割対象であったランドロステッカグヤがいなくなり独自の役割対象が少なくなってしまった為、水としては水地面組電気としてはH・Cロトムパッチラゴンとの競合が激しくなった。 再議論の末最終的には技範囲と火力の高さが評価され昇格することとなったが7世代の評価を取り戻すにはしばらく時間がかかることになる。

またこれまで伝統的になされてきた軍分けに関してはDLCコンテンツの判明により定期的に環境変化が訪れることから現状の軍分けは無意味とされヤケモンの括りされた。

つづく・・・

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